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医療過誤訴訟の論点

古賀克重法律事務所は1995年に福岡県弁護士会に弁護士登録以来、医療事故・医療過誤・医療ミスを専門分野と位置づけて事件処理にあたってきました。

当時、医療過誤を扱う弁護士は極端に少なく、医療過誤を処理するノウハウに関する書籍・文献もあまりありませんでした。

高校生の時、文系・理系を選択することを迫られ、職人的な専門職へのあこがれから、医師を目指すか、弁護士を目指すかを一人考えたものです。

私は未知の「弁護士」という職業を目指すことを決意し、法学部に入学とともに司法試験の勉強を開始しました。

そのような経緯があったからでしょう、司法試験に合格した後、司法修習生になる前に福岡地裁で医療過誤裁判の傍聴を行ったり、司法修習生になってからは、当時、佳境を迎えていた薬害エイズ東京弁護団の弁護団会議に参加させてもらったりしました。

弁護士に登録した後は、迷わず研究会での研鑽を行いつつ、独自のルートで何でも相談できる専門医(協力医)のパイプを広げて、医療過誤訴訟にかかわってきました。

以上の20数年の医療過誤訴訟の経験をふまえて、ここでは医療過誤訴訟において顕在化する様々な論点について、患者・ご家族向けに簡単に解説しています。

論点は随時更新していますので折に触れて確認頂ければと思います。

転医義務とは

医療機関は、物的設備や人員体制の関係で、医療水準とされている診療行為を自ら行うことができない場合には、患者との間の診療契約上、患者を適切な医療機関に転医して適切な医療行為を受け入れられるようにすべき注意義務を負担しています。

この転医義務(転送義務・転院義務)は、医療法1条の4第3項においても、「医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連係に資するため、必要に応じ、医療を受けている者を他の医療提供施設に紹介」するように規定しているほか、最高裁も、医療機関が転医義務を負担することを認めており、現在、判例や学説において、転医義務の存在自体を否定するものは見当たらないといえるでしょう。

問題は具体的ケースに照らして、当該医療機関に転医義務違反が認められるか否かになります。

ア 患者の症状が専門外だったり、医療機関では人的物的体制から十分な対応ができない場合であり、イ 患者の容体が他の医療機関へ転院可能であるようなケースにおいて、具体的な転医義務違反ありという判断に傾くことになります。

古賀克重法律事務所が取り扱った医療過誤訴訟・示談交渉においても、比較的良く問題になります。

例えば、ギランバレー症候群で入院中の患者を千葉市から福岡市に航空機等で転医させたが、患者が航空機輸送に堪えうる状態になかったとした福岡地裁平成19年22月1日判決などがあり、専門文献においても良く引用されています(「医療訴訟の実務」商事法務・306頁など)。