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古賀克重法律事務所 医療ミス・医療事故 相談事例・実績

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重症新生児仮死で出生後、帽状腱膜化出血による出血性ショックとDICが原因で子が死亡した

【事案の概要】

重症新生児仮死の状態にて出生後、救急搬送されたものの、帽状腱膜下血腫による出血性ショックに陥り、血圧が下がってDICとなった結果、翌日死亡したケースにおいて4600万円の示談が成立した事案

【交渉経過】

吸引分娩における総牽引時間は20分以内として、20分を超える場合には帝王切開を行うとともに、吸引術は滑脱回数も含めて5回までにすべきとされています(日本産科婦人科学会ガイドライン)。

本件では1時間以上に渡って、貴院は吸引分娩に固執して11回もの吸引を実施していました。

胎児心拍数陣痛図でも、基線細変動の消失を伴った反復する遅発一過性徐脈がみられる状況であり急速遂娩を考慮し準備すべきだったにもかかわらず吸引分娩を継続していました。

医療調査の段階で複数回、主治医と面談しましたが、謝罪の意を表明する一方、死亡との因果関係は争うようなニュアンスでした。

そのため損害賠償請求に移行するに際しては、2名の産科医(協力医)に面談してコメントを求め、損害請求書にその内容を指摘する工夫をしました。

また主治医が因果関係を争っていたため、後医にも面談して、意見書を取りつけて因果関係を立証し、損害請求書の添付資料としました。

その後、相手方医院の弁護士と協議を重ねて、最終的には相手方も法的責任・因果関係を前提とする金額の提示があり、示談成立したものです。

【ポイント】

患者サイドとしては過失・因果関係がある程度明白な心証をもつ事案でも、結構、細かい点を争われることも少なくありません。本件は損害請求で責任否認される可能性も出ていたため、損害請求の段階からかなり立証に工夫したことが功を奏した事案といえるでしょう。

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